今年度から青色申告するぞー!
初年度だし税理士さんに依頼しようかな。
あなたの事業内容では、青色申告は難しいかもしれません。
衝撃でした。青色申告する前提で副業を進めてきたのに、税理士さん数人に相談した結果全て青色申告は難しいとの見解でした。
2ヶ所の国税局に電話相談しましたが、窓口できちんと事業内容を説明してもらわないとわからないという回答でした。
SNSで交流している副業仲間さんの中には、契約した税理士さんからは青色申告で問題ないという見解だったという人もいる。
はっきりとした基準が決まっているわけではないグレーゾーンなのかなと思いました。
記事の内容
- 副業を青色申告するのは厳しい
- 事業所得として認められる条件
- 税務署の窓口相談を利用しよう
記事の著者
- 30代会社員
- 給与所得330万円
- 副業収益100万円前後
給与所得330万円、副業収益100万円前後の条件では厳しい
国税局2ヶ所、税理士さん2人に確認した結果、私の条件では副業を事業所得として認められないという見解の方が3人でした。
YouTubeなどで副業を進めている動画では「節税のために青色申告を」という風に呼びかけており、税務署に相談することなくとりあえず開業届と青色申告申請を出していましたが、まさかの結果。
ぷはー家の場合は、お腹を空かせた住宅ローン控除ちゃんが控えているので、増えた納税額をきっちり控除できるので影響は少ないのは不幸中の幸い。
給与所得が少ない、住宅ローン控除を全額活用できていなかったので、『税理士報酬+青色申告控除<白色申告』となり、私の場合そこまで青色申告にこだわる必要はなさそうです。
ですが、そうでない人、特に私より稼ぎが多い人には影響が大きい話だと思いますので、専門家の見解を共有します。
専門家の見解
私が事業所得について相談したのが、広島国税局、高松国税局、税理士A、税理士Bの4人です。
中には、青色申告の可否判断だけで基準や条件など根拠の部分を無償では説明してもらえない方もいましたが、青色申告不可という見解がほとんどでした。
国税庁 広島国税局
中国地方代表、広島国税局の見解は青色申告不可。
ポイントせどりについての知識が乏しく、一度確認してから折り返してくれたのできちんと調べた上での回答だと思います。
青色申告不可つまり事業所得として認められなかった理由としては、副業規模が事業として認められる基準を満たしていなかったからでした。
事業として認められる条件を確認したところ、生活の基盤になる収入であることが挙げられました。
私の場合、給与所得に対して副業は1/3程度であり客観的に見て生活の基盤になる収入は給与所得だと判断されるのが自然ですもんね。
国税庁 高松国税局
四国地方代表、高松国税局の見解は青色申告可能。
ベテランの男性職員が対応してくれてその電話で回答を頂けました。
青色申告可能とした理由としては、給与所得とあまり差がないので大丈夫とのことでした。
低所得でわるかったな!!
また、事業規模的にも100万円以上の利益を継続して成長して稼げるのであれば条件を満たせる。
ただし、利益が右肩下がりになって少なくなってきたら、その年から雑所得に変更しないといけないそうです。
青色申告できるんだ!!!
と希望を持てましたが、電話の最後に今の情報では正確には答えられないから、最寄りの税務署の窓口相談で資料を出して確認してほしいとのこと。
電話口のおじさん相談員は少し面倒くさそうな感じの対応でしたので、あまり期待しない方がいいかも。。。
逆転負けしそうな予感。。。
その後窓口相談の電話予約をしようとするも、空きがない状態でした。。。
税理士A(自分で検索)
税理士紹介サービスではなく、自分で調べて見つけた税理士A氏。
顧客にポイントせどりをしている人がおり、知識については十分の税理士さんでした。
その方の見解も青色申告は辞めた方がいいとのことでした。
事業所得として認められる基準・条件については詳しく教えてもらえませんでしたので、この税理士さんとの話はここまで。
税理士B(税理士ドットコム)
税理士ドットコムに紹介してもらった税理士B氏。
ポイントせどりは未経験で知識はありませんでしたが、30代の若い税理士さんだったので理解は早かったです。
こちらの方も、私の条件だと青色申告は難しいという回答でした。
事業所得として認められない根拠としては、過去の裁判の判例がありました。
会社員をやる傍ら、歌手活動をしていたリーマンさん。
CDの販売実績もあり、ライブ活動も100回以上行ってきたリーマンさん。
このような実績のある方でも、事業所得として認められなかったという話を聞いて自信を無くしました。
私の副業収益100万円程度じゃ認められるわけないじゃーん。。。
事業所得として認められる基準・条件とは?
副業が事業所得として認められる基準や条件は法律で決まっていますが、実にあいまいです。
その一つに『社会通念上、事業といえる程度の規模・態様』という一文があります。
社会一般にこれは事業だねって認められる基準ってなんだよ!!
ちゃんと数字で出してもらわないと色んな解釈ができちゃうじゃん!!
こういう法律になっているから、税理士や国税局によって判断が違うんでしょうね。
過去の判例を引用すると、
ポイント
イ 法令解釈
所得税法第27条第1項は、事業所得について、農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業その他の事業で政令で定めるものから生ずる所得である旨規定し、その委任を受けた所得税法施行令第63条において、事業所得の事業に当たるものとして、11項目にわたり業種を例示するとともに、その他対価を得て継続的に行う事業がこれに当たる旨規定している。
このように、所得税法第27条第1項及び所得税法施行令第63条に規定する「事業」については、その意義自体について一般的な定義規定を置いていないところ、その意味するところは、自己の危険と計算において独立して行う業務であり、営利性・有償性を有し、かつ、反復継続して業務を遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められるものであると解される。
そして、ある所得が事業所得に当たるか否かを判断するに当たっては、当該所得が社会通念上「事業」といえる程度の規模・態様においてなされる営利性、有償性、反復継続性をもった活動によって生じる所得か否かによって判断すべきであり、この場合において「事業」といえる程度の規模・態様においてなされる活動といえるかどうかは、自己の計算と危険においてする企画遂行性の有無、その者の精神的肉体的労務の投入の有無、人的・物的設備の有無、その者の職業・経験及び社会的地位等を総合的に勘案して判断すべきである。
引用元:国税不服審判所判例
という内容になっています。
それぞれ、素人なりに解釈してみました。
営利性・有償性の有無
これは、高年収の医師などが節税のために赤字になる事業をわざと運営して損益通算する。
↓
課税所得が低くなる。
↓
所得税・住民税が安くなる。
という、悪い節税を抑止するためだと思います。
我々が行っている副業は利益を追求しているので問題ないかと思います。
継続性があるか
来年も再来年も継続して利益をあげられるか。
なんなら成長していくかが問われています。
こちらも、我々がしている副業なら条件を満たしています。
事業と言える規模か
問題はここです。
事業と言える規模が年収いくら以上か数字で明記されていないので判断が大変難しいです。
私の感覚で判断すると100万円そこらの収益では、とても事業とは言えないかと思います。
精神的、肉体的労務の投入
事業にどれほど時間を割いているかです。
給与所得が週5日x8時間に対して、副業は日2時間x7日。(私の場合)
圧倒的に給与所得の本業に時間を割いています。
ここを追及されると、副業サラリーマンはなかなか反論できないのではないかと思います。
副業収入が生活の基盤になっているか?
副業収入だけで生活が成り立ちますか??
私は成り立ちません。チーン。。。
高松国税局のおじさん相談員は大丈夫という判断でしたが、他の専門家はNGでした。
やはり、副業収入が本業収入を超えないとこの条件を満たすことは難しいと思います。
私は諦めて白色申告
以上の観点から、私は今年度の確定申告は白色申告で行うことに決めました。
理由は以下の通りです。
ポイント
- 事業所得として認められないという意見の方が多い
- 住宅ローン控除があるので、増えた所得・住民税分もある程度節税可能
- 税理士報酬に見合う節税効果が期待できない
- 万が一税務調査が来た場合、妻にめっちゃ嫌がられる
低所得者のぷはーには、控除しきれずお腹を空かせた住宅ローン控除ちゃんがいますので白色申告でも税負担はそこまで大きくなりません。
また、青色申告にかかる工数や税理士報酬などを考えると青色申告のメリットはそこまで大きくならないんです。
なので、帳簿付けが簡単で自分でもできる白色申告に路線変更することに決めました。
白色申告するなら、無料で利用できるやよいの白色申告オンラインがおすすめです。
白色申告で使用する単式簿記の記帳の仕方は、こちらの記事で解説しています。
所得税の青色申告の取りやめ手続は?
青色申告を諦める場合は、開業時に提出した青色申告に関する申請書を取りやめないといけないんでは?
正しい手順だとそうだね。
でも税理士さんも国税局もすぐにしなくていいと言ってたよ。
国税局は早くしてほしそうだったけどねw
青色申告を諦めたことで、所得税の青色申告の取りやめ手続きが必要になるのではと思いましたが、そこまで急ぐ必要はないようです。
どうしてもしたい方はこちらから➡ 国税庁HP
まとめ
節税効果もあるので、副業を事業所得として青色申告したいところですが、それ相応の実績が必要でした。
今年から開業届を出して事業を始めましたが、始める前に専門家に青色申告できるのか確認しておくべきでした。
(知識ばかり先に身に着けて行動が遅れるのも良くありませんが。)
ただ、税理士さんの解釈によっては事業所得で申請できると味方してくれる方もいるそうなので、どうしても青色申告したい方はそういうパートナーを探して意地でも青色申告するのもいいかもしれません。
数年後、青色申告が認められなかったらその分ペナルティを払えばいいだけで人生終わりませんからね。
リスクの取り方は人それぞれなので、自分の考えにあった行動を選択しましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
参考になったという方は、ぜひお仲間にも広げてもらえたらなと思います。
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